スライド発表大嫌い芸人の奮闘記 ~スライドデザイン勉強編~
「人前で話す」ことがこの世に存在するありとあらゆる事象の中で3番目くらいに嫌いです。
そんな話をすると、「慣れだよ」なんてアドバイスをされたりする。
困ったことに、職業柄、定期的に人前でのスライド発表の機会がある。かれこれ一年半は発表をこなしてきた。のに、まだ慣れない。発表の前は一週間くらいずっと憂鬱で具合が悪いし、悪夢は見るし、当日はずっとどきどきしているし、けっこう気が遠くなる。今は小規模の発表で許されているが、近い将来はもっと大きい場所で、大人数の前で発表しなくちゃならない時が来る。いつになったら慣れるんですか。待ってられない。
どうしてこんなに発表がいやなんだろうと考えると、思い当たる要因が1つある。
それは発表するスライドに自信がなさすぎるということだ。
私はぎりぎりまでスライド制作に着手しない。
だって、なるべくならスライド発表のことを考えたくない。できるだけ忘れていたいのだ。私の脳はわりと単純なので、「発表1週間前までこのことは忘れるぞ」と念じればすっかり考えずにいられる。そして来る発表一週間前、ドタバタとやっつけ仕事でスライドを作る。そうやって作るスライドが、質の高いものなわけない。内容もデザインも付け焼刃だ。
じゃあなんでぎりぎりまで作らないのって話だが、そもそもスライドの作り方がよくわかってないことが原因の1つだと思う。
みんなどこでスライドの作り方勉強してるの?近所のパソコン教室?
大学生にはまずスライドの作り方とレポートの書き方を教えてほしい。
ということで今日はスライドの作り方を勉強してみました。
NG例として、去年趣味で作ったスライドを1枚供覧したい。
では、こちら。
全力の羅列である。デザインという概念はない。思考停止で得た知識を書き写しただけの1枚だ。何回「高まる」って言うんだ。
悲しい気持ちで「スライド デザイン」と検索した。
「一生使える見やすい資料のデザイン入門」、読みました。
「やってはいけないデザイン」でもそう思ったのですが、デザイン指南の本ってそもそものページ構成が洗練されているから、要点がすっと頭に入ってくる。前ページフルカラーなのもうれしい。私はフルカラー印刷の書籍が好き。なぜなら視覚的にわかりやすいから。
あっという間に読めました。目からうろこの小技がたくさんあった。これはぜひ実践したい。
すぐにスライドマスターを開いて各種項目を設定しました。
で、先ほどお示ししたスライドを作り直してみたものがこちら。
ど、どうですか…?分かりやすくなった…?
いまいち自信が持てないのですが、少なくとも最初よりはいい、んじゃない?
「一生使える見やすい資料のデザイン入門」を参考に変えた点は、
● 日本語フォントはメイリオへ、英字はSegoe UIへ
● 背景は薄いグレー、文字色は濃いグレーにする
● メインカラー、アクセントカラーを意識して使う
● 情報はなるべく視覚に訴える
● むやみに箇条書きを使わない
箇条書きを封じるととたんにどう表現をすればいいのかわからなくなる。箇条書きに甘んじていたことに気付いた。たしかに、よく見れば箇条書きは特別分かりやすいというわけではない。
箇条書きとは思考停止で情報を羅列することを許してしまう手法なのだと思った。
最後に、並べてみます。
おっ、良い感じになったんじゃない…?
実は、次の発表を月末に控えている。資料作りに今回の知識を絶対に生かしたい。